事業のデジタル化が進む中、海外企業が提供するクラウドサービス(SaaS)を利用したり、海外のプラットフォームにネット広告を出稿したりする中小企業が増えています。
クレジットカード等で決済し、経理処理をする際、**「海外の企業に対する支払いだから、日本の消費税は対象外(不課税)だろう」**と処理していませんか?
実はこの処理、日本の税務調査で非常に多く指摘される重大なミスの可能性があります!
1. ネット経由のサービスには消費税がかかる!
(電気通信利用役務の提供)
かつては、海外の事業者からインターネット経由で受けるサービスには日本の消費税はかからず、国内事業者との間に不公平が生じていました。
この不公平を是正するため、平成27年(2015年)の税制改正によりルールが大きく見直されました。現在では、インターネットを介して行われる以下のサービスなどは**「電気通信利用役務の提供」**と呼ばれ、日本の消費税の課税対象となっています。
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クラウドソフトの利用
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電子データの提供
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ネット広告の配信
2. 自社で消費税を申告・納付する!?「リバース・チャージ方式」
では、海外企業に対する支払いについて、誰が日本の税務署に消費税を納めるのでしょうか?
海外企業が提供する「電気通信利用役務の提供」のうち、ネット広告配信のように**「事業者向け」**のサービスに分類されるものについては、サービスを受けた側(対価の支払者である日本の中小企業)が、相手に代わって消費税を申告し、納付する義務を負います。
これを**「リバース・チャージ方式」**と呼びます。
注意! 「海外企業への支払いだから不課税」と思い込み、このリバース・チャージによる消費税の申告を漏らしてしまうケースが後を絶ちません。
3. 「消費者向け」サービスは原則、仕入税額控除ができない
一方、一般の個人消費者も利用できるようなクラウドソフトや電子書籍などは**「消費者向け」**サービスに分類され、リバース・チャージ方式は適用されません。この場合は、サービスを提供する海外企業自身が日本の消費税を納める仕組みになっています。
しかし、ここにも大きな罠があります。
日本企業が「消費者向け電気通信利用役務の提供」を事業用に購入した場合、原則として消費税の「仕入税額控除」を行うことができません。
例外的に控除が認められるケース
相手の海外企業が、日本の税務署から登録を受けた**「適格請求書発行事業者」**(旧:登録国外事業者)である場合に限り、仕入税額控除が認められます。
請求書や領収書に**適格請求書発行事業者の登録番号(Tから始まる番号)**が記載されているかを必ず確認する必要があります。
まとめ:海外ネットサービスの請求書は要注意!
海外企業からインターネット経由でサービスを受けた場合、経理担当者は以下のステップで確認を行いましょう。
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サービスの性質を確認: そのサービスが「電気通信利用役務の提供」に該当するか?
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区分を確認: 「事業者向け」として、自社でリバース・チャージによる申告が必要か?
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登録番号を確認: 「消費者向け」の場合、相手は適格請求書発行事業者であり、仕入税額控除ができるか?
知らずに処理していると、思わぬ追徴課税を招く恐れがあります。海外ツールを多用している企業は、一度現在の経理処理を見直してみることをおすすめします。
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